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士業のパーソナル・ブランディング実践ガイド|紹介される仕組みを作る

  • 投稿:2024年08月04日
  • 更新:2024年08月18日
士業のパーソナル・ブランディング実践ガイド|紹介される仕組みを作る

士業にとって、パーソナル・ブランディングはいまや不可欠です。多くの士業が同じように見えがちな中で、他と差別化することで、価格競争から脱却し、「あなただからお願いしたい」と思われることができます。ブランディングによってあなたの特徴や魅力を明確にし、覚えてもらうことで紹介も増えるでしょう。

なぜ士業にブランディングが重要か

士業にとって、ブランディングはますます重要になっています。なぜなら、士業はその性質上、差別化が非常に難しいからです。多くの士業事務所が似たようなサービスを提供しており、「その他大勢の士業」の中に埋もれてしまう可能性が高いです。

一般の人々から見ると、士業の違いは非常に分かりにくいものです。専門的な内容をアピールしても、顧客にとってその違いが理解されないことが多く、結局どの事務所も同じように見えてしまうことがあります。多くの士業事務所が自社サービスのアピールを頑張っていますが、似たような表現になりがちです。

このような状況では、顧客は検索結果の上位に表示されている事務所や、価格が安い事務所を選ばざるを得なくなります。しかし、この選択基準では、士業と相談者の間でミスマッチが発生することが多く、これは士業にとっても相談者にとっても不幸なことです。

ブランディングというと難しく聞こえるかもしれませんが、要するに「顧客があなたを選ぶ理由」を端的に、わかりやすく伝えることです。顧客にどのような印象を持ってもらいたいのかを逆算し、その印象を与えるための工夫をすることが士業ブランディングです。

サービスで差別化ができる場合は、それだけ十分に「選ばれる理由」を作ることができます。でも、現実的には、士業がサービスだけで差別化するのは難しいですよね。そこで、「先生自身」を差別化することで、唯一無二の「選ばれる理由」を作っていくのが「士業パーソナル・ブランディング」です。

グットアップ榎本

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榎本

ブランディングのメリット

ブランディングを行うことで、士業は顧客から価格以外の理由で「この人にお願いしたい」と思われるようになります。サービスでの差別化が難しい士業が価格競争から脱却するための方法として、ブランディングは非常に有効です。「あなただからお願いしたい」と指名されることが、ブランディングの目指すゴールです。

ブランディングを通じて、あなたの特徴や魅力が明確になり、顧客に覚えてもらいやすくなります。覚えられることによって、紹介がされるようになります。特定の分野について「◯◯と言えばあなた」という状態を作り上げれば、Web経由のお問い合わせも、アナログ経由の紹介も増えるでしょう。

逆に、覚えてもらえなければ紹介が増えることはありません。顧客が思い出せなければ、あなたを紹介することはできないからです。「あなたは何の専門家ですか?」と聞かれたときに、「税理士です」「弁護士です」とだけ答えるようでは、他の士業に埋もれてしまいます。

そうではなく、「あなたの◯◯な悩みを解決し、★★な状態にする専門家です」と端的に答えられることが重要です。この印象を作るために、あらゆる媒体や手法を活用し、「あなたと言えば◯◯の人」という印象を作り上げ、覚えてもらい、必要な時に思い出してもらうようにすることが必要です。

もし顧客に覚えてもらえず、思い出してもらえないのであれば、あなたの人脈は無価値になってしまいます。ブランディングは、士業として成功するための重要な手段です。

多くの士業が「あなたの◯◯な悩みを解決し、★★な状態にする専門家です」というブランド・コンセプトを持たずにアピールしています。何を印象付けるのかを決めずにアピールしても、その他大勢に埋もれてしまうので、まずは「コンセプト」を明確にすることが重要です。

グットアップ榎本

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士業のブランディングの方向性

士業がサービスで差別化することは非常に難しいです。なぜなら、コンサルティング業務を除けば、多くの手続き業務においては基本的に結果が同じだからです。また、専門的すぎる細かい違いがあったとしても、顧客がその違いを認識できなければ、実質的に違いとは言えません。

理想的には、サービス自体で差別化できることが望ましいですが、現実にはそれが難しい場合が多いです。そこで必要になるのが「パーソナル・ブランディング」です。士業自身を「選ばれる理由」として差別化することが求められます。

「この先生にお願いしたい」と顧客に思わせることで、競合する事務所が真似できない、唯一無二の選ばれる理由をつくることができます。これが士業のブランディングの方向性です。サービスの差別化に加えて、先生の個人的な差別化(パーソナル・ブランディング)を組み合わせることで、顧客から選ばれる理由を強化していくのです。

このアプローチにより、士業は他の事務所と異なる価値を提供し、顧客の信頼と選択を得ることができるようになります。

士業ブランディングの具体的な手法

士業のブランディングにおいては、複数の手法を組み合わせて顧客に与える印象を効果的に作り上げていくことが重要です。以下は、具体的な手法の一例です。

1. 写真

まず重要なのは写真です。写真は、ホームページを訪れた人が最初に目にする要素であり、第一印象を決定づけます。プロフェッショナルな印象を与えるためには、写真にこだわり、信頼感や親しみやすさを伝えられるようにしましょう。

2. キャッチコピー

写真だけでは伝えきれない部分を、キャッチコピーで補完します。キャッチコピーは、写真の印象を強化し、コンセプトをより印象的に伝える役割を果たします。短いフレーズで士業の特徴や強みを伝え、顧客の心に残るメッセージを提供しましょう。

3. プロフィール文章

次に重要なのはプロフィール文章です。単なる履歴書的なプロフィールではなく、「仕事をする上で大事にしていること」や「こだわっていること」を明文化して伝えることが大切です。多くの士業は「手続きの結果」だけを強調しがちですが、顧客が士業を選ぶ際には、依頼後のコミュニケーションやサポート体制など、結果以外の部分も大きな要素となります。プロフィールでは、こうした点を具体的に伝えましょう。

4. 解決事例

解決事例もブランディングにおいて重要な役割を果たします。士業にとっては日々の当たり前の業務であっても、一般の人にとっては初めての困りごとで相談することが多いです。解決事例を多数掲載することで、「この分野の専門家」という印象を与えることができます。また、相談者と同じようなケースの事例があれば、顧客は安心して相談できるでしょう。

5. 第一印象

「あなたにお願いしたい」と思ってもらうためには、第一印象が重要です。アナログの場面で第一印象を重視するのと同様に、ホームページでも同じく重視しなければなりません。士業がこの分野の専門家であること、そして「この先生にお願いしたいかも」と一瞬で思ってもらう印象を作ることが重要です。

6. プロセスとサポート

顧客が「この先生に依頼したら、どんな距離感で、どんなサポートをしてくれるのか」、そして「自分がどうなれるのか」を想像できるように、プロセス(ソフト面)のこだわりを伝えることが大切です。結果だけでなく、どのようにそれを実現するのかというプロセスを明確に示すことで、顧客の信頼を獲得できます。

これらを組み合わせて、士業としてのパーソナル・ブランディングを効果的に行い、顧客にご指名で選んでもらえる理由をしっかりと構築していきましょう。

上記に挙げた点は、ほとんどの士業が意識していないように感じます。自分目線で一方的な情報発信をするのではなく、「顧客目線」で「印象を作る」意識で作っていきましょう。

グットアップ榎本

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士業パーソナル・ブランディングの実例紹介

ここでは、弊社のクライアントである行政書士法人達栄会様の実例をご紹介します。達栄会様は、建設業の補助金に特化した業務を行っており、秋田県のようにホームページ活用が盛んではない地域で効果的なブランディングを実現しました。

ターゲットの設定

達栄会様はターゲットを、補助金の不採択で困っている製造業者に設定しました。特に、新規事業のために補助金を獲得し、設備投資をしなければならない製造業者を中心に据えました。この明確なターゲット設定により、より具体的で効果的なブランディング戦略を立てることができました。

キャッチコピーとコンセプト

「製造業の補助金リベンジ請負人」というキャッチコピーを作成し、達栄会様のコンセプトを端的に伝えました。このキャッチコピーにより、ターゲットとなる製造業者に対して、補助金獲得のために頼れる存在であることを印象付けました。

写真の活用

写真は、先生単独のものではなく、実際のクライアント様とのツーショット写真を使用しました。この写真により、達栄会様に相談した際の距離感や雰囲気が伝わるようにし、顧客に依頼後の未来をイメージさせることを意識しました。顧客に具体的なサポートイメージを持ってもらうことで、信頼感を高める効果を狙いました。

プロフィールの作成

プロフィールでは、履歴書的な経歴だけでなく、仕事をする上で心掛けていることや、顧客のどのような悩みを解決し、将来どのような社会にしていきたいかといった想いを掲載しました。これにより、第三者からも「そのような想いがあるのなら応援したい」と共感されやすいプロフィールを作成しました。

顧客からの反応

達栄会様のブランディングの成果は、顧客の声に反映されています。以下は実際の顧客の言葉です。

  • 「初めてホームページを見て仕事を頼みました。」
  • 「ホームページで依頼先を探そうとすると、掲載情報が古かったり、ホームページ作りが悪かったりと不安になってしまうことが多かった」
  • 「この度は代表がお客様と一緒に写っている写真に信頼が持てたので思い切って問い合わせさせていただきました。」

これらの声からもわかるように、達栄会様は効果的なブランディングにより、顧客からの信頼を獲得し、問い合わせの増加に成功しています。この事例は、士業がパーソナル・ブランディングを通じて、顧客からの信頼と共感を得るための好例と言えるでしょう。

大きな事務所でもパーソナル・ブランディング

大きな事務所においてもパーソナル・ブランディングは重要です。しかし、パーソナル・ブランディングの話をすると、次のような意見をよくいただきます。

「代表者をパーソナル・ブランディングすると、代表者にご指名で依頼が来ると困る」という悩みです。代表者が経営に専念し、むしろスタッフに仕事を任せたい場合、代表者への指名が集中することは負担になり得ます。

この指摘は確かにもっともですが、代表者をブランディングする目的は、必ずしも本人に依頼を集中させることではありません。重要なのは、代表者をブランディングすることで、「この人が代表を務める事務所ならお願いしたい」と顧客に思ってもらうことです。

多くの大手有名企業でも、知られているのは代表者です。ナンバー2や一般のスタッフについては、ほとんど知られていないのが普通です。代表者1名をブランディングするだけでも労力がかかるのに、一般スタッフをブランディングするのはさらに難しくなります。人数が増えるほど、ブランディングの難易度も上がります。

そのため、まずは代表者を最優先にブランディングすることが重要です。代表者は一番「経験」や「エピソード」が豊富で、「想い」や「ストーリー」を作りやすいからです。そして、代表者のブランディングが十分に完了した後は、次に右腕のナンバー2をブランディングしていくという順番で進めると効果的です。

この順番でブランディングを進めることにより、事務所全体の信頼性を高め、顧客からの支持を得ることができます。顧客は代表者の理念や価値観を通じて事務所を評価し、信頼を寄せるようになります。

士業パーソナル・ブランディング成功の秘訣

パーソナル・ブランディングを成功させるための秘訣は、常に顧客目線で考えることです。ターゲットとなる顧客に対してどのような印象を与えたいのかを逆算して、それに基づいた戦略を立てることが重要です。

顧客目線での戦略構築

まず、与えたい印象を明確にし、それを実現するために必要な要素を積み上げていきます。言葉の表現、写真の印象、ホームページで伝える情報など、すべてが統一されたメッセージを発信するための手段です。

顧客が興味を持つ情報を提供

自分目線の情報発信になってしまうと、多くの場合、顧客は興味を持たず、つまらないと感じるでしょう。なぜなら、顧客が興味を持つのは自分自身の問題や課題であり、士業の先生の話ではないからです。そのため、起点は常に顧客です。顧客が興味を持つようなアプローチから始め、顧客が知りたい情報と、自分が与えたい印象をつないでいくことが大切です。

Web活用の重要性

そのためには、ホームページやSNSなどのデジタルメディアが非常に有効です。これらのプラットフォームを活用して、顧客に響くコンテンツを発信することで、効果的にブランディングを進めることができます。

Webを上手に活用し、顧客起点のパーソナル・ブランディングを展開することで、顧客に対して信頼される存在となり、士業としての成功を確実なものにしていきましょう。顧客が本当に求めている情報を提供しつつ、あなたの価値を伝えることが、ブランディングの成功につながります。

「顧客目線の情報発信」は多くの方が苦手としていることです。でも、結果から逆算して、達成計画を立てることは、経営においても一緒ですよね。
顧客に与えたい印象から逆算して、何を、どのように伝えたら覚えてもらえるのか、そして、思い出してもらえるのか、紹介してもらえるのか、ご指名で依頼がもられるのかを考えて情報発信をしていきましょう。

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